WANKO NIKKI
スタッフブログ
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2022年7月7日 : ブログ
はじめまして。
兵庫県尼崎市で障がい者グループホーム「ホームわんこ」と「ホームにゃんこ」を運営していますヘルスプロダクト株式会社の近藤繭です。
「ホームわんこ」「ホームにゃんこ」は、障がいを抱えている方と保護犬・保護猫が地域で普通の生活ができるよう、わんこやにゃんこと触れ合いながら自分らしい生活を目指すためのグループホームです。
ホームで暮らす保護犬・保護猫たちは利用者さまや私たちを癒してくれて、家族のような大切な存在。みなさんの温かいご支援のおかげで、たくさんの動物たちが幸せに暮らせます。
これからも保護犬・保護猫活動を続けていくために、「尼崎の魚」を使ったおやつを作り販売することにしました。使う部分は魚の廃材のみ。フードロスを削減し、地球に優しく、味付けは一切なしのお魚のおやつを全国の大切なペットたちに食べていただけたらと思っています。
魚は、武庫川渡船さんから頂戴しています。
武庫川渡船さんは、武庫川河口から約1.5キロ沖の大阪湾に設置された防波堤、通称「武庫川一文字(いちもんじ)」へ釣り人を船で送迎しています。県内外から年間約4万人が訪れています。一文字はクロダイ、スズキ、ブリ、タチウオなど豊富な魚種で知られる人気の釣り場です。
そんな武庫川渡船さんが取り組んでいるのが「フィッシュシェアリング」です。
尼崎の海や武庫川の釣り人から釣ったばかりの新鮮な魚をわけてもらい、市内の子ども食堂や必要とされている方に届けています。「新鮮で美味しい尼崎産の魚を食べていただきたい」「地元の魚のおいしさを知ってもらい、『食』につなげることで命を生かしたい」との願いから始まった取り組みです。
鮮度のよい魚を手間をかけてしっかりと下処理・保存し、食べる時には手間いらずで調理して頂ける新鮮さそのままに美味しく食べられる状態で渡します。水抜き後はすぐに真空パック機にて空気を遮断します。業務用の冷凍庫で瞬間冷凍するので、鮮度を保ち、解凍しても美味しく食べていただけるように保存しています。
その際、不要な皮や切れ端が廃材となっていました。魚の廃材で何か使い道はないかな、と考えホームの活動拠点である「尼崎の魚」のフードロスを削減したい思いから、考え付いたのが廃材を使った犬猫のおやつ作りです。魚の廃材は内臓や皮、切れ端なので、本来食べられなくて捨ててしまうものですが、食品を捨てることは環境に悪い影響を与え、廃棄にも費用がかかります。
活動の拠点である「尼崎の魚」のフードロスを減らすことから、SDGs(持続可能な開発目標)に取り組んでいきたいと思います。
そしてさらなる目標は、「尼崎の魚のおやつ」を全国のたくさんのわんこ・にゃんこに食べていただけるようになったら、就労継続支援B型として立ち上げ、障がい者雇用に貢献していきたいと思っています。
魚介ならにゃんこが好きだと思い、尼崎港で廃材をいただいてホームでフライパンで焼いたり、乾燥させたり、猫のおやつを作ってみました。
するとホームの肉食のにゃんこは見向きもせず、喜んで食べたのはわんこたちでした。初めて味わう「魚そのもの」に感動したのか、あっという間に平らげてしまいました。
「尼崎の魚のおやつ」は尼崎港で揚がったクロダイをメインにタチウオなど季節の魚を使用します。いただいてきたら、まずは施設の利用者さまたちとていねいに身と骨を分けていきます。塩分を除去するためにしっかりと荒い塩抜きをしてから、フードドライ(食品乾燥機)に入れて12~13時間乾燥させます。
おやつは魚本来の薄い塩味のみで味付けは一切なし。パリッとした食感で、少し硬くて噛み応えがあり、ホームのわんこたちがバリバリと美味しそうな音をたてて喜んで食べています。
おやつは魚介そのままの味でわんこ(にゃんこ)にとっておいしいのはもちろん、高たんぱくで低カロリー、消化がよいこともポイントです。魚介のなかでも「タイ」など白身魚は、食物アレルギーを起こしにくい食品とされています。白身魚のおやつはわんこやにゃんこにおすすめです。
このプロジェクトを立ち上げようとしたとき、ホームのスタッフや武庫川渡船さんがこころよく「やろう」と言ってくれました。
わんこ(にゃんこ)とってからだにいいおやつが、尼崎の魚をフードロスを削減できるなんて、本当にすばらしいことだと思います。
わんこ(にゃんこ)がおやつをおいしそうに食べている姿を見て、全国のたくさんの方に「尼崎の魚」のおいしさ、種類の豊富さを知っていただけたら。